ディプロマシーのプレイスタイル分類してみた。

どうも、四扇イドラです。

 

ディプロマシーについて考える日々のなかで、ふとプレイスタイルが人によって違うことに気が付きました。

まあ雑談的な感じで、興味をお持ちの方はぜひ。あるいは、ディプロマシーを観るときの視点の1つくらいにはなるかもしれません。

 

先にディプロマシーというゲームについてのざっくりとした説明をします。

7人のプレイヤーが一次大戦前の欧州列強を担当し、外交と行軍を繰り返して領土を増やしていくをするという陣取り型のボードゲームです。

その特徴は、外交と行軍の他には機械的な処理があるだけで、運の要素がないことにあります。外交通りに行軍しないといけないという縛りもありませんから、勝ち負けを直接左右するのは各人が自由に組む毎ターンの行軍命令であり、これを考える土台として外交と戦略があるという形です。

 

ところで、ディプロマシーを勝つために重要なのは外交か戦略(知識)かというテーマがあります。

このテーマに対する答えは、外交と戦略の相互作用をうまく生かせた人が勝つ、という何とも面白くないものを用意しているのですが。

この「外交と戦略の相互作用」の様相が人によってだいぶ違うということに気が付きました。それはプレイヤーの得意不得意であり、思考の癖であり、あるいは隣人との関係性であるのだろうと。

 

第一のパターンが

「事前に用意した戦略を遂行するのに必要な外交をする人」

外交と戦略を、手段と目的の関係として捉える人ともいえましょう。

このパターンで勝つためには必要なことがいくつかあります。

一つめが、戦略的知識を事前に収集すること。これは単に戦略名を知っていれば良いというのではなく、効率的な行軍、協力をえる必要がある相手・内容、敵対する相手などなど。わりと事前の努力を要します。

二つめが、自分の戦略に周辺国を巻き込むこと。協力を得たい相手から協力を得ることもそうですし、敵対する相手に警戒されないこと、第三者国に邪魔されないこと、など意外と外交で達成すべきことは多いのです。

マメに事前準備をできて、かつ周囲を巻き込めるだけのカリスマ性のある人が、このパターンで強い人でしょう。

あまりに目立つとヘイトを買うという困難もありますが。

 

第二のパターンが

「外交で得られた情報をもとに戦略を選択する人」

外交と戦略を、前提と結論の関係として捉える人ともいえましょう。

このパターンで勝つには以下のことが必要です。

一つめが、外交で適切に情報を収集すること。ディプロマシーの外交には多分に嘘が含まれます。他方、嘘を嘘と見抜く方法もいくつかあります。声色等で判断したり、複数国と話して整合性をチェックしたりなどして、戦略を組み立てるのに十分かつ信頼できる情報を得る必要があります。

二つめが、自分のおかれている状況に応じて適切な戦略を選択できること。これは戦略を網羅する知識量で勝負してもいいし、その場その場で咄嗟に戦略を考案する思考力で勝負してもいいでしょう。

いろんな人から情報を引き出すのがうまく、かつ咄嗟の判断力があるか豊富な知識がある人がこのパターンに当てはまりそうです。

もっとも、情報収集に徹していたら同盟を組まれていて気付いた時にはピンチだった、なんてこともありうるでしょうが。

 

もちろんどちらもできる人もいます。すなわち

「外交で得られた情報から選択した戦略を実行するために必要な外交をする人」

ディプロマシーの盤面は刻一刻と変化しますから、戦略の修正は不可欠です。ときに大幅な方向転換も必要となります。これに対応しつつ、現状最もよいであろう戦略をするために周囲を巻き込むことができれば、とても強いわけです。

これこそが外交と戦略の相互作用であり、バランスの良いプレイスタイルでしょう。

 

とはいえ、ときに頑固なまでに強力な方向性は同盟の結束力を強めますし、あるいは情報収集に徹して目立たないことが漁夫の利を得ることにつながることもありますから、やはりプレイスタイルの差であって、一概に強い弱いとはいえない気がします。

 

なお、ちょっと特殊なパターンで

「外交によって用意した戦略を遂行させる人」もいます。

第一のパターンと似てますが、あくまでも他人に戦略を遂行させる点にあります。

まあ自分の戦略を遂行する上で他人の戦略が都合がよかったり邪魔になったりするわけで明確に区別しづらいですが、イメージとしては自分が矢面に立たないまま盤面を動かす人、という感じです。

これはとても困難です。

第一に、自分の担当する国以外についても戦略を知っているか思いつくかして、自分に都合のいい戦略を用意する必要があります。うまく誘導した先が自分のピンチでは笑えませんから。ということで、広い知識か深い洞察が必要となります。

さらに、気づかれないように誘導する必要があります。気づかれないように、というのは「相手にも第三国にも気づかれないように」です。自分が主導しているとバレれば相手は乗ってくれなくなりますし、周辺国からヘイトをもらうはめになります。したたかな外交が必要です。話術なんですかね。あるいは雰囲気とか?

広い知識か深い洞察をもって盤面全体を把握たうえで、自分の都合のいい状況を想定し、他国をそこに自然に誘導できる話術のある人がこのパターンでしょう。

というかこんな人がいれば、その人はめちゃめちゃディプロマシーがうまいです。

 

 

ということで、ディプロマシーのプレイスタイルをざっくり4つに分けてみました。

ディプロマシーの観戦を通じて、その人の長所にあらためて気づけるかもしれませんね。