【ディプロマシーの初手を開拓しよう】イギリス②

どうも、花粉症の状態で歯医者に行って溺れかけた、四扇イドラです。

 

【ディプロマシーの初手を開拓しよう】の2回目となります。

ようやくタイトル通り、未開拓のオープニングを検討する回になりました。

いかんせん試したことのない行軍ですから、うまくいくかはわかりません。まあディプロマシーの本質は外交ですから、成否は外交にかかっているのでしょう。

 

なお、画像はオンラインでディプロマシーをプレイできるwebDiplomacyというサイト

https://webdiplomacy.net/

の対AIゲームの盤面となります。

 

ちなみに各オープニングの名前はテキトーです。名が体を表してないこともままあります。

 

1.親仏オープニング改

リバプール→ヨークシャー

エディンバラ→ノルウェー海

ロンドン→北海

 

前回紹介した親仏オープニングの、リバプール陸軍をヨークシャーに移動させるバージョン。

イギリス海峡をあけて、海軍を2軍とも北東に進めるという基本方針を維持しつつ、陸軍の移動先をヨークシャーに変更している。

微妙な違いに見えるものの、1901年秋の行軍を考えるとその差は小さくない。

 

第一に、フランスのブレスト海軍がイギリス海峡に入ってきた場合、ヨークシャーにいる陸軍で防衛することができる。

ロンドンに戻す必要がなくなった北海海軍は、ベルギー取り、スカゲラク入り、オランダSOなど使い道はいくつか考えられる。ヨークシャー→ロンドンの移動支援というのも一つの手だろう。

あるいは、ヨークシャー→ロンドン、北海→ロンドンとしてセルフSOをおこすという手もある。増設のためにロンドンをあけつつ防衛することができるため、対仏防衛では優秀な一手といえる。

 

第二に、陸軍の輸送を北海でしかできなくなる。

事実上の不都合は北欧速攻案の場合に限られるが、ロシアに対するプレッシャーは多少弱まる。他方でドイツに対するプレッシャーはあまり変わらない。

 

フランスに対する信頼感が多少弱く対応の選択肢が増えるが、そのぶん独露への選択肢が減るというオープニング。

上述以外の基本的な考えについては前回の記事の1.親仏オープニングを参照されたい。

日和見が許され、三枚舌外交が求められるイギリスであれば、かなり有効なオープニングという気もする。

 

2.親独オープニング

リバプール→エディンバラ

エディンバラ→ノルウェー海

ロンドン→イギリス海峡

 

各海軍の行ける海域が2か所ずつある(うち北海はかぶっている)ので選択肢としては3通りあるはずで、その3通りめの行軍。

北海をあけるのはドイツにとっては嬉しいはずなので親独オープニングとしての価値を見出しうるかもしれない。

ちなみにスプリットという名前がついているらしい。

 

 

ノルウェー海海軍の輸送で北欧に2軍派遣できるが、ノルウェーの確保ができるにとどまると思われる。ドイツの機嫌次第ではスウェーデンをもらえるかもしれない。

他方で、イギリス海峡に入った海軍は防衛のために浮かべておくのが精いっぱいで、フランス進行をしたければ増産を待つ必要がある。

その時点でフランスはほぼ確実に2増でき、海軍を少なくとも2つは浮かべられるので、結局は余計なヘイトを買うのに終始しそう。

 

フランスの協力を経てイギリス海峡→ベルギーとする転換策はある。北海をあけてドイツの警戒心が緩んでいるだろうから、刺さる場合もありうる。この場合、親仏オープニングから北海→ベルギーとした場合と同じ盤面になる。

ドイツが裏切られたと感じて対英を意識するか、はたまた親仏継続の幻想を追ってもらえるかは、ドイツ担当者の性格と、外交の成果による。

 

 

リバプール陸軍をウェールズに南下させるオプションもある。

この場合は、ノルウェーの維持に仏独一方の(消極的でもいいので)協力が欲しいところ。

陸軍をベルギー、ピカルディ、ブレストのいずれかに乗せることができれば対仏行軍がしやすくなる。

1901年終了時点で、エディンバラ海軍を北海→ノルウェーと移す対仏オープニングと同じ結果に盤面になる。ドイツの信頼を勝ち取れるという意味では前回紹介した対仏オープニングより良いが、いずれにせよ対仏は明確なので関係ない気もする。

対独に方針転換もありうるが、当初から英仏で一計を案じている場合は別段、フランスからのヘイトを避けられないなら敵を増やすだけの気がする。

 

 

リバプール陸軍を維持、ないしヨークシャーに移動させると輸送する余地がなくなるので、単純に選択肢を減らすだけである。

 

コメント

以上、イギリスについて増やせそうなオープニングは2つないし3つでした。前回紹介した2つとあわせて、計5つ。十分な気もするし、少ないような気もします。

もっとも、イギリスがマップの左上端であること、初年度に確定でとれる拠点が1つしかないこと、本土にある陸軍は輸送しないと攻めに使えないことを考えると、その選択肢の少なさは仕方がないのでしょう。

 

結局のところは、イギリス海峡に入るのか不可侵とするのか。フランスとの外交が重要になりますし、その読み合いが初手のすべてといってもいいような気もします。

逆にいえば、英仏の距離感を図ることがイギリスの意図を察する足掛かりとなり、それはイギリス海峡の取り扱いと、リバプール陸軍の移動先によってある程度は表現されるものと考えてよさそうです。