どうも、地元の図書館が空いてて快適、四扇イドラです。
【ディプロマシーの初手を開拓しよう】ロシアのトルコ包囲編です。
トルコ包囲という戦略ありきで、そこからオープニングの行軍を逆算していくので、最初にざっくりとした戦略の説明をします。
まあ逆算した結果、そんなにバリエーションはないということになりそうなので、1901年秋ないし冬までの行動も含めて検討していきます。
とはいえ、同盟国との取り決めのほうが100倍大事なので、柔軟に対応しつつ参考にしてもらえればと思います。
なお、全体の趣旨的なものは過去の記事にありますので、ご参照ください。
ざっくりとした説明
トルコ包囲という名前の通り、トルコを包囲する戦略です。
参加国はイタリア、オーハン、ロシアの3か国になります。イタリアが所用のため参加しないことがありますが、その場合しんどくなるのはオーハンなので気にしなくて大丈夫です。
だいたいのオープニングはオーハン包囲に転用できるので、機を見て乗り換えましょう。
ちなみに3か国のなかでトルコ包囲のインセンティブが最も小さいのがロシアなので、自分から誘いたい場面はそう多くないですが、まあ一応誘い方も書いておきます。
すなわち「トルコはほっておくと手が付けられなくなるから、先に潰しておきたい」
事前情報のない初心者以外であれば、通用します。
およその役割分担についてもざっくり説明します。
イタリアは海軍国なので地中海を使って南から、オーハンは陸軍国なのでバルカン半島を東進して西からトルコを封じ込めます。
じゃあロシアが北から押さえつけるかというと、その必要は大きくありません。せいぜい黒海をSOにしておけばよいという程度で。というか、ロシアに求められる最大の仕事がオーハンの邪魔をしないこと、次点で黒海SOすることである。
ちなみに何回か先でイタリアとオーハンのキーレパントの説明をするつもりで、そこでも書きますが、イタリアがトリエステに入ったとしてもオーハン攻めと早とちりしないようにしましょう。そういう作戦なので。
なお、トルコ包囲を完成させたあとは、伊露でオーハン挟撃を仕掛けるのがセオリーである。一緒にドイツになだれ込むこともできるが、ロシアにうまみがなく、オーハンの裏を突くほうが楽である。そうとなればイタリアが挟撃に参加しない理由もとくになく、ということである。
そうなれば、まあトリエステとギリシア、スミルナ、コンスタあたりはイタリアが、残りはロシアが持っていくのが妥当な結末だろう。
中間目標
1901年冬の時点でこんな感じの盤面ならトルコ包囲は順調というのを2パターン紹介します。
ルーマニアをもらえた場合の盤面
黒海はおそらくSOが連続してお互い動かないと思われる。
セヴァストポリをアルメニアに入れて黒海に釣るという選択もあるが、ロシアが不利になって墺土が楽するだけなので積極的に採用する必要はなかろう。
そのうち本土防衛にかかりきりになって簡単に黒海入りできるはずなので、焦る必要はない。
なお、ルーマニアをもらって1増になる以上は、北欧でスウェーデンをもらうのは嬉しくない。妙な警戒を買ったり、伊墺が英独あたりにそそのかされて同盟が崩れたりするので。
トルコ退場後を考えてドイツに恩をうるもよし、イギリスと仲いいふりをするもよし。
ワルシャワに陸軍を置くとさすがに独ないし墺のヘイトを稼ぎそうなのでモスクワに増設し、息をひそめる。
トルコ攻略後のことを考えればルーマニアをもらえるのは万々歳なので、あまいオーハンならこれを狙いたい。
ルーマニアをもらえなかった場合。
この場合、三帝同盟で協議したうえでスウェーデンをもらおう。正直ロシアが弱くなるとトルコと協力するインセンティブが生まれるため1増くらいは許してくれるはず。許してもらえなければトルコに寝返ってジャガーノートに切り替えてもいい。
1増をもらっておいてなんだが、この場合はワルシャワに陸軍を置きたい。トルコ包囲はその後のオーハン挟撃までがセットになりがちなので、その場合に備えておきたい。
オープニング案
StPシステム(ないしその海軍をボスニア湾ではなくフィンランドに入れるバージョン)がベストであることはお気づきかと思います。
というのも、トルコ攻略はほとんどイタリアとオーハンがやってくれて、ロシアとしては軍が余ることになります。ワルシャワに置いておいてもいいんですが、陸軍を南のほうにおいておくとオーハンが警戒してしまいますし、その結果としてトルコ包囲が遅れると全員のデメリットになります。
ということで、ロシアとしてはオーハンの邪魔をしない行軍をしたいところです。
せっかくなら
StP→フィンランド
モスクワ→セヴァストポリ
ワルシャワ→ウクライナ
セヴァストポリ→アルメニア
とはいえ、せっかく同盟組んで行軍のセットを用意するのであればいつもと違う行軍をしたい気持ちもある。
ということで、考えられるのがこの行軍。さっきちょっと触れた、海軍をアルメニアに入れて黒海に海軍をつることになる。
トルコとしては拠点を失うか黒海に入られるかのじゃんけんを強いられることになり、しかも墺露が協力するとルーマニアも取れないというかなりしんどい状況になる。
とはいえ嬉しいことばかりではない。
最大の問題はトルコの反感を一手に買うことである。イタリアがレパントを仕掛けるのもオーハンがバルカン半島に来るのもセオリーなので、ロシアの行軍だけが浮いて見える。墺土の結託が一番おそろしいロシアにそのリスクを背負う必要があるかという話である(墺土に喧嘩させておけばよい)。
さらに、順調に勢力を伸ばせなかったときにトルコとの仲直りをする可能性をほとんど失うことになる。イタリアがミスするなどしてオーハンが単独で拡張した場合になだれ込んでくるのを止めるのが難しくなる。
なお、いうまでもないがオーハンが裏切った場合の傷は致命的である。
ガリシアに入られようものならワルシャワは危機にさらされ、ルーマニアも取れず、北欧にいるのも単軍なのでドイツと協力できるかも怪しい。
イギリスが対露策を獲ろうものなら南北から押しつぶされて、下手したら1905年ころにはもういないということになりかねない。
コメント
というのがトルコ包囲でロシアがやることでした。
ちなみに、オーハンとしてはルーマニアを譲る代わりに海軍で入ってほしい旨の主張をするものと思われます。ルーマニアにある陸軍はいずれ脅威になることが明らかですから。
他方、ロシアとしてはルーマニア海軍は取り回しが悪いです。黒海からの維持支援でルーマニア、アンカラを安全に維持したいですから、海軍を陸にあげる理由はありません。
トルコ包囲のなかで最も不利な立場にあるのがオーハンですから、ドイツが交渉に出張ってこない限り(ドイツから十分な補償を提示されない限り)弱気である必要はない気がします。
最初にも述べた通り、ロシアが頑張ることは少ないですから、北方ないし東方に軍を割いてオーハンを圧迫しないようにしつつ、いただけるものはいただくというのでいいでしょう。
より留意すべきは、トルコ退場後にオーハン挟撃に移行できる準備を(できればばれないように)することです。
追記
1つ前の記事の追記にも書いた通り、ジャガーノートの説明はここではしないこととしました。
ので、次回はオーハンのオープニングを検討していきたいと思います。