どうも、やる気が出ないときはできるだけゆっくりコーヒーを淹れます、四扇イドラです。
【ディプロマシーの初手を開拓しよう】オーハン編です。
最難関国と名高いだけあって、その選択肢も多く微妙な判断を迫られることが多いでしょう。
とくに隣接国が多く、その距離も近いことから滅亡の危険は最も高いといってよく、何らのミスもしていないのに気づいたらゲームから退場していたなんてこともあるくらいです。
とはいえ、そんな危機意識から専守防衛に努めてもジリ貧ですし、攻撃一辺倒になっても要らぬヘイトをもらうだけです。
したがって求められるはバランス感覚で、ある程度セオリーを憶えておくことが重要な国ともいえましょう。
なお、キーレパント手順については、これもじっくり検討する機会が欲しいためここでは触れません。(もっともジャガーノートと違って、キーレパントの意図なく同じ行軍を選択することはあり得ますので、それは説明します。)
全体の趣旨的なものはどこかの記事にありますので、ご参照ください。
画像はオンラインでディプロマシーをプレイできるwebDiplomacyというサイト
の対AIゲームの盤面となります。
ちなみに各オープニングの名前はテキトーです。名が体を表してないこともままあります。
1 対露対伊防衛策
ウィーン→ガリシア
トリエステ→ヴェニス
ブダペスト→セルビア
「攻撃は最大の防御」を象徴するかのようなオープニング。
もっともガリシアはロシアと、ヴェニスはイタリアとSOする予定なので、軍が進むことは想定していない。
ガリシアは露墺双方にとって攻防に重要な地域であり、ここに軍を入れられるとのど元に刃物を突き付けられているに等しい。裏返せば、ガリシアが空白であるうちは露墺同盟も十分にあり得る。
もっとも、外交でガリシア不可侵を取り決めたとしても、それを素直に信じるべきかについては疑義がある。タダで取れるなら取らない理由がないので。
その結果、相互に十分に信頼できないとなった場合にはガリシア(合意)SOの結論に至るよりほかない。
イタリアは基本的には初手からオーハン侵攻に注力する動機に薄く、せいぜい様子見ということが多いのだろう。が、2軍ある陸軍は十分に脅威で、それぞれをチロル、ヴェニスに北上されると早期滅亡も見えてくる。
そういったイタリアによる進行を食い止めるためにはヴェニス入りが効果的で、イタリアが動かなかった場合でもSOに終わる。イタリアからすれば脅威でもなんでもない可愛い進軍だろうから、ヘイトをもらうということもなかろう。
そういう意味では攻撃する意図はほとんどなく、積極的な防衛という以上の意味は持たない。
むしろ攻撃(拡大)はセルビアに移動する1軍に託されることになり、若干窮屈な感も否めない。そのあたりは外交で補填し、将来的にはギリシアないしルーマニアをもらえるよう努力することになろう。
いずれにしても守備的色彩の強い一手である。
2 対露親伊進行策
ウィーン→ガリシア
トリエステ→アルバニア
ブダペスト→セルビア
ある程度のリスクを前提に初年度2増を目指す行軍。
ガリシアに入る理由については対露対伊防衛策と同様である。
イタリアに対してトリエステをあけることになり、自国領を取られるリスクと引き換えに、1901年秋にセルビアからの支援でギリシアを取ることができる。伊墺の同盟が確からしいことが前提となる行軍であり、イタリアが対土の姿勢を取ってくれないと苦しい盤面が待っている。
なお、イタリアとしては対墺防衛のためにSO想定でヴェニスをトリエステに入れることがある。その可能性を追ってイタリアに事前に行軍を伝えるかどうかは、外交の手段にゆだねられる。
なお、警戒され包囲網を敷かれないためにはガリシアはSOのほうがむしろ良く、うっかり取れてしまったときのほうが怖い。
リスクを背負ってでも2増しようとする点で攻撃的色彩の強い一手である。
(ちなみにキーレパントでも同様の初動をすることがある。この場合はイタリアがトリエステに入ってよい。)
3 親露親伊攻撃策
ウィーン→ブダペスト
トリエステ→アルバニア
ブダペスト→セルビア
ウィーン陸軍がガリシアに入らずブダペストに向かう行軍。
ブダペストに陸軍を置くメリットは大きい。すなわち、セルビアとアルバニアでギリシアを取りつつ、ブダペストからルーマニアに干渉できる。初手3増は警戒される要因になるため、ルーマニアへの移動支援によってトルコないしロシアへの友好関係とするのが良いだろう。
レアな一手としてはギリシアをイタリアにあげ、2軍でルーマニアを取りに行くというのもある。
ガリシアに入られるとブダペスト、セルビア、ルーマニアでロシアとのじゃんけんが始まる。(ロシアのほうが有利なじゃんけんである。)ガリシア不可侵はくれぐれも約束したい。
当然、オーハンがロシア、イタリアと仲良くすることからトルコ包囲で選ばれやすい行軍であるが、両国と個別に同盟を結んでもこの形になる。いずれにせよ、うまくいけばトルコに十分な圧をかけられる形なので採用するメリットは大きい。
なお、トルコを押し返した後にロシア、イタリアに挟撃される恐れがあるため、自国の防衛ができる軍配置は意識したほうが良いだろう。
やはりリスクを背負いながら対土攻撃をする一手であり、2よりもいっそう攻撃的なオープニングといえよう。
ちなみにキーレパント(ry
コメント
ということで、わりとセオリーな行軍を3つ紹介しました。
いずれの選択をするにしてもオーハンが生き残るのに最も重要なのは外交です。外交方針や築かれた信頼関係に沿った行軍を選択する必要があるでしょう。(このことは他国でもいえることでしょうが。)
そのなかでも1の防衛策は比較的単独でも成立しやすい行軍ですから、困ったらこれを選択すればよいものと思われます。ある程度トルコに対してバルカン半島での妥協が求められますが、ギリシアをあげて海軍国化するよう求めることをお勧めします。
ところで、とくに言及はしていませんでしたがセルビア入りはほぼ確実にしたほうが良いと考えています。盤面上強力なトルコに食い破られるのを避けるために要所になりますから、取れるうちに取るのが良いでしょう。
そのうえで、残る2軍をどう動かすかによって攻撃的か守備的か、対露か対土かがうかがい知れるという次第です。(対伊の可能性は否定しませんが、あまりお勧めしません。)
次回はこれ以外の動かし方を検討していきます。
基本的には今回の3パターンのいずれかで良いと思いますが、東欧3国のうち仲良くしたい国からの要求に応じて行軍を変えることもありましょう。その際、要求を呑んで良いものか、その場合他の軍はどう動かすべきか、柔軟に対応する足掛かりにしていただければと思います。