【新たなる勝ち方を求めて】ロシア

どうも、ウォッカ飲むと一瞬で酔います、四扇イドラです。

 

シリーズの最後ということで、ロシアの勝ち方について検討していきます。

なお、画像はブラウザツール

Dipssistant Lite

の盤面をスクショしたものとなっております。

基本的な考え方

盤面の右上に位置する。初期拠点が4か所あるという点でユニークな国であり、他の国とは異なる配慮が必要となる。

内陸の拠点が2つ、沿岸の拠点が2つだが、2つの沿岸は海を共通しておらず、海軍の2増して海を攻める、ということにはならない。海軍の合流に時間がかかるという点では、フランスの考えが参考になるかもしれない。

オープニングを検討したときも書いたが、南北の軍のバランス、ないし取捨が極めて重要となる。

 

・北側を取る場合

トルコとぶつかるのを避けようという考え方である。黒海から東に不可侵の線を引くことができれば十分にありうる。

この場合には北側をすべて取るということでありすなわちブリテン島を取り切るということである。

北欧に海軍を派遣するためにはStPで増産するよりほかにないが、毎年1増してもイギリスの展開速度についていけないだろう。フランスと協力するなり、陸軍を輸送してうまく使うなりする必要がある。

 

・東側を取る場合

オーハン、イタリア、トルコとそれぞれ戦う選択をした場合。

どの順番で戦うのが良いのかは、どの国が仲良くしてくれそうかによるだろう。とはいえ、初動でイタリアと戦うことは盤面上困難なので、トルコと戦うかオーハンと戦うかである。

いずれの国も拠点の形が良く、ある程度拡大すると、これを抑えるのが難しくなる。3対1で優位にしつつ、その後を考えた同盟・行軍が必要になるだろう。

露土対伊墺の2対2の形もよく見る。イタリアがうまく進めてくれればかなり有利に運べる。

 

・沿岸を取る場合

いちおう、黒海から地中海に進むルートと、StPから大西洋へと進むルートの2正面作戦をして沿岸を網羅することも不可能ではないのだろうが、現実的とはいいがたい。

 

・内陸を取る場合

こちらの方が現実的である。

何より、ワルシャワ・モスクワで陸軍を増産できれば拡大の余地があり、StPとセヴァストポリをそれぞれイギリス海軍、トルコ海軍に取られたとしても優勝の途が残る。

とはいえ、18拠点を取り切るとなると、バルカン半島からオーハンの初期拠点、ドイツの初期拠点と伸びるだけでは足りない。イギリスとトルコが戦うのを眺めつつ、もらえそうなところをもらう必要があろう。

 

12拠点でいいなら

プランA

東側を取った場合の盤面である。

トルコとオーハンの初期拠点を取りつつ、バルカン半島のほとんどを押さえるという形になる。イタリアの拠点を奪わなくていいという意味では、多少楽になっているが、この形にするためにはイタリアと戦うことは避けて通れない。

ギリシアやスミルナといった海軍で守りやすい拠点を取り切れるかが終盤の焦点になるだろう。

フランスがイタリア攻めをして、その対応に追われるということであれば、案外見過ごされるかもしれない。

なお、西欧とは直接は戦わなくてよいが、イギリスがStPを、ドイツがワルシャワないしウィーンをそれぞれ狙ってくるだろうから、意識から外すことはできない。

プランB

イギリスにStPを取られた場合。

ギリシアまで取れてしまえばこれでも12拠点まで増やすことができる。セヴァストポリから黒海、コンスタンティノープルとかなり遠いが、イタリアが弱っていれば十分にありうるだろう。

初動でトルコの初期拠点を独占できればかなり楽であるが。

プランC

北に延びた場合。

海軍単独では戦力が足りない以上は陸軍と連携を取ることとなり、必然的にドイツを通ることになる。ゲーム序中盤のキールはそこそこ堅いが、バルト海を使って、またはスカンジナビア半島の軍と挟撃する形で攻めれば、いずれ攻略することができるだろう。

当然、ドイツ・イギリスと対立することになる。

序盤にトルコと協力するなどして、なるべく早くオーハンを落とし、伊土がじゃれているあいだに北側へと伸びていく、という形になるだろう。

海軍国化したトルコの勝利条件(前回参照)と矛盾しないため、最後の方まで協力することは十分可能である。逆にいえば、トルコの拡大を邪魔できないということでもあるが。

プランD

ドイツと真に信頼しあえるのであれば、陸軍でドイツを攻める代わりに、ドイツ海軍と協力してブリテン島を攻めるという考え方もある。

もちろんこの場合でも、増産のペース的に陸軍が生じることになるから、ドイツをおびやかすことがないような配慮が必要になる。

プランE

陸軍を中心に戦略を立てた場合。

プロシアからチロルまでのラインは陸軍による支援がしやすいため、ドイツの初期拠点からオーハンの初期拠点、ヴェニスまでを陸軍で取ることができる。

北欧でも、ドイツを攻めるなかでスウェーデンとデンマークを取ることができれば、イギリスとしてもこれを崩すのは骨が折れる。

セヴァストポリを取られても12拠点取れるのは魅力だし、これを維持できるのであれば北欧で多少妥協しても優勝が見えてくる。

そもそもここまで拡大したトルコと戦いたくはないが、陸軍偏重でも戦えるという証左として。

プランF

プランFからトリエステを手放してノルウェーを追加したバージョン。トリエステでなくヴェニスが取れないというのでも同じ。

伊仏の戦いでフランスが優勢なら、これに付け込んで北欧を安定させない手はなく、その場合は南方での戦線が多少後退しても12拠点に届く。

プランG

極限までトルコに譲歩した、というか、トルコを押さえきれなかった場合。

あんまり現実的とは思えないが、初手ないし序盤で黒海、ひいてはセヴァストポリを取られたとしても、それが海軍によってであれば、まだ勝ちの目は残るという意味で。

海軍を増産し、展開し、あるいは陸軍を輸送する必要がある。1906年くらいまでだと、イギリスのミスか、外交上の幸運がないかぎり、多分届かない。

コメント

以上、ロシアの勝ち方たちでした。

最初から4拠点あり、しかも面積が大きいことから、下手したらトルコ以上に警戒されるロシア。もっとも、序盤におとなしくしてトルコやオーハンの拡大を許せば、これを覆すのが難しくなります。

南北のバランスが大事といいますが、中途半端になってもまた、勝ちを逃すことになるでしょう。

以下、雑感です。

第一に、海軍を主力にするのは、見た目以上に難しいということを肝に銘じておく必要があります。北欧を取って大西洋に行くのも、アナトリアを取って地中海に行くのも、相当の覚悟を要するでしょう。

第二に、オーハンよりはトルコの方が、中長期的な協力を維持しやすいように思われます。オーハンの初期拠点に触れずに12拠点まで伸ばすには、上述の困難を乗り越えて海軍を展開する必要がありますから。

第三に、初期拠点であるStPやセヴァストポリは、海軍で入られるぶんには、勝ち目が存分に残っています。もっとも、両方を取られると、陸軍を西進させる時間的猶予が残っておらず、1位に届かない可能性が高いでしょう。

 

ロシアは10拠点より先が遠い気がします。それはちょうど、ドイツと戦い始めるラインです。端国というには敵が多く、しかし端国らしく拠点が遠い。なかなか難しい国という気がします。

 

以上で7か国めが終わりました。

次回、7か国に通じていえそうなことをいくらか指摘して、このシリーズを終えたいと思います。