【新たなる勝ち方を求めて】さいしょに

どうも、チーズはハードタイプが好き、四扇イドラです。

またしてもディプロマシーの話です。

 

今回のテーマ

突然ですがみなさんはディプロマシーの勝利条件をご存じでしょうか。

それはとてもシンプルで、34ある拠点のうち18拠点を占領すれば、その国の勝利となります。まあ陣取りゲームで過半数の陣地をと取れば勝ちということで、かなりわかりやすく設定されています。

ところでみなさんは、ディプロマシーのゲーム内で18拠点を取ったことがあるでしょうか。あるいは18拠点取っている人を見たことがあるでしょうか。このゲームを知っている人でも、イエスと答える人は少ないでしょう。

というのも、ディプロマシーは勝敗が決するまで続けようとするとかなり長い時間がかかります。慣れていない人がいる場合はとくに。そこで多くの場合は最初から時間制限を設けて、その時点で一番多くの拠点を持っていた人が勝利とします。

 

そうだとすると、18拠点を取ることができなくても勝利するということは多分にしてありうるわけで、実際僕がプレイしたり観戦したゲームでは12拠点くらい取れていれば優勝争いできていました。

 

さて、18拠点取らなければならない場合と12拠点くらいでいい場合とで、あるいは時間制限がある場合とない場合とで、採るべき戦略が変わりうるということは、納得いただけましょう。もちろん、いずれにしても強い戦略はあり得ますが。

ということで、18拠点を目指すうえでは採用しづらいものだけれど12拠点取るだけであれば十分有意な戦略、を探っていこうというのが今回のテーマとなっております。

 

そのうえで、実際この辺の拠点を塗れていれば12に届きそうだなというのを視覚的にお示ししつつ、そこに至る外交、行軍を検討していきたいと思います。

18拠点必要な場合の考え方

前提として18拠点必要な場合に戦略の足掛かりとなる考え方をお伝えします。とはいえ、僕個人の思考方法なので必ずしもこれに限られません。また、実際にゲームをやってると、大きな戦略など考えている余裕がなく局所的な勝利を積み重ねた結果気づいたら強大化していたということもあります。が、まあ参考までに。

 

・東西に分ける場合

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上の画像で黒い線より東側と西側にそれぞれ17個ずつ拠点があります。(ワルシャワは東、StPは西に含まれます。)

したがってこの東(又は西)の拠点をすべて取ったうえで西(又は東)のどこか1つを獲得できれば勝利ということになります。

いかに早く東(又は西)を制覇するかと、どのタイミングで東(西)に踏み込むかが問題でして、例えば中央国を圧迫して突破させたうえでその後ろからついていくなどということになります。

このラインを超えることは敵対する(警戒される)国が増えるということを意味するので、勢力が安定するまではハードルが高いといえましょう。

逆に、例えばトルコが東の17拠点、イギリスが西の17拠点を取るなんてことになれば硬直し、なかなかこのラインを超えるのが難しくなります。(実際、対AI戦で千日手になったことがあります。)

そういう意味では時間制限がないとはいえ拡大を急ぐ必要はあるわけです。また、2強国の戦いになった場合、残った小国の意向が勝負を左右するということもあり得るでしょう。

 

・南北に分ける場合

同様に、黒い線の北と南にそれぞれ17拠点ずつあります。(オーハンの2拠点は南、セヴァストポリは北に含まれます。)

多くの場合、最初は東欧は東欧で、西欧は西欧で戦うため、東西のラインよりは意識されないものですし、あんまり言及される場面も少ないように思われます。

とはいえ、北欧や地中海をめぐる争いが激化すれば、背後を突かれないために英、露、仏、土はそれぞれ同盟を持ち掛けることになります。この同盟が中長期的なものでありうるのは、上の画像のようなラインがあり、それぞれ南北での成長の余地が多分にあるためだといえます。(フランスは難しいポジションですね。)

 

・陸海に分ける場合

陸海で分業する同盟というのも当然にあります(というか、僕はそれが主だと思っています)。

上の画像は、その拠点に同時にアクセスできる軍の数を比較して陸軍が多ければ赤、海軍が多ければ青、同数の場合は黄に塗ったものです。

例えばブレストは、陸軍ならピカルディ、パリ、ガスコーニュからアクセスでき、海軍であればピカルディ、イギリス海峡、中大西洋、ガスコーニュからアクセスできるため青色、という具合です。

数えてみると、赤が16、青が15、黄が3となっています。もちろん沿岸地域は陸軍も海軍もいられるわけで、周辺地域をどう押さえているかが重要となり、陸軍国なら(海軍国なら)赤(青)の地域を必ず取れるわけではありません。が、協力の目安にはなるでしょう。

ここで強調したいのが赤も青も18に満たないということです。海軍だけ、陸軍だけで攻めるのには一定の限界があることは思考の前提として意識しておく必要がありそうです。

次回以降の話

ということで、18拠点必要な場合の前提として東西、南北、陸海で二分し、いずれか+αを取るという考えをご紹介したうえで、次回以降は具体的に各国がどういう勝ちをイメージできるか検討していきます。

なお、このシリーズの目標は12拠点取れば勝てるというルールでこそ浮かび上がってくる新しい勝ち方を模索することにありますから、多少突飛な案でも積極的に取り組みたいと思います。

 

 

なお、ディプロマシーは1900年代初頭のヨーロッパを舞台としたゲームです。この記事を含むシリーズの記事、および記述はゲーム内のものであって、現実の事実、団体等とは一切関係がありませんので、ご理解ください。

*1:

画像はDipssistant Liteの盤面をスクショし、又はこれに書き込みを入れたものとなっております。他の画像も同様